試合前後の食事方法

試合前〜3日〜1日前

炭水化物をいつもより多めに摂りましょう!(ビタミン・ミネラルは減らさない)

☆ワンポイント講座

なぜ、炭水化物を多めに食べるの??

炭水化物を食べると体の中でどんどん分解されていき、グルコース(ブドウ糖)として一定量が血液や筋肉・肝臓に存在しています。
特に筋肉や肝臓では「グリコーゲン」という形で蓄えられています。
炭水化物(糖質)は運動をする際に大切なエネルギー源となるだけでなく、脳の活動の為にも必要なのです。

グリコーゲンの枯渇→脳のエネルギー源不足→スタミナ切れ

グリコーゲンを体にしっかりと溜めておくためにも、試合の数日前から炭水化物を意識した食事を取り入れましょう。

試合当日

  • 試合開始の3時間くらい前には食べ終える
  • 炭水化物中心(ビタミンB1もセットで)で、たんぱく質や脂肪の少ないものをとる
  • 食物繊維は控える。

☆ワンポイント講座

ビタミンB1ってなに??

ビタミンB1は主に糖質をエネルギーに変える過程で必要なビタミンB群の仲間です。
いくら炭水化物をたくさんとっても、ビタミンB1が不足していては、効率のよいエネルギー産生が出来ません。
ビタミンB1は大豆製品や豚肉、海藻類、ナッツ類、ぬか漬け、ネギ、にんにくなどに多く含まれています。
毎日のメニューにこれらの食材をバランスよく取り入れ、効率のよいエネルギー産生が出来る体づくりを目指しましょう♪

炭水化物+ビタミンB1オススメメニュー

  • ごはん+豚肉の生姜焼き
  • ごはん+ぬか漬け
  • ごはん+わかめと豆腐の味噌汁
  • くるみ入りパウンドケーキ
  • 薬味たっぷり素麺(うどんでももちろんOK)
  • 豚肉のネギ塩焼きそば

試合前

  • エネルギー(炭水化物)の補給のみ(1時間前:おにぎり、バナナ、 30分前:エネルギーゼリー)
  • 油の多い調理パンなどは避ける

☆ワンポイント講座

なぜ、試合直前は食物繊維や脂質は控えるの??

私たちが普段から食べている食べ物にはそれぞれ消化するまで(胃から十二指腸に送られるまで)の時間が大きく変わります。

  • 果物は30分〜1時間
  • ご飯や麺類、イモ類などの炭水化物は2〜3時間
  • 肉や魚などのたんぱく質は4〜5時間
  • 脂肪は7〜8時間

かかるといわれています。

食物繊維はもともと私たちの体では消化できません。
そのため、試合の直前に摂ると、胃内停滞時間が長くなり、体が重くて動きづらい原因となります。
しかし、体の中の余分なものを絡め取って体外に排出するという働きがありますので、便秘の改善やデトックスのためには普段からしっかり摂って欲しい栄養素です。

試合の直前は大切なエネルギーを無駄遣いしないため、また、消化が中途半端で消化不良で動きづらい・・・なんてことにならない為にも消化が良く、体の負担にならないものを食べるように心がけましょう

試合中

水分とミネラルの補給を忘れずに行いましょう

☆ワンポイント講座

試合で動いて汗をかいたら水分はもちろんのこと、ミネラルも一緒に流れ出ていってしまいます。
そのため、水分のみを補給していては体力が持ちません。
コートチェンジなどで少し休憩があるときは一口で食べられるおにぎりや果物、ゼリーなどですばやくエネルギー、水分、ビタミン、ミネラルを補給しましょう。
炎天下での試合の際には、果物を一口大に切って凍らせておくとクールダウンの役割も得られます。

試合直後

運動後1時間以内を目安に、エネルギー補給のために炭水化物とクエン酸を摂取、疲労回復のためにクエン酸を摂取(はちみつ+レモンなど)
レモンやオレンジ、酢など「すっぱい!」と感じる成分であるクエン酸は、グリコーゲンの貯蔵量の回復を後押しする強い味方です。

炭水化物+クエン酸のオススメメニュー

  • はちみつ+レモン
  • 酢飯(ご飯+酢)
  • 梅干のおにぎり(ご飯+梅干)

☆ワンポイント講座

海藻類はミネラルが豊富な食材ですが、同時に食物繊維も多く含まれていますので、消化があまりよくありません。
消化器系が弱い方は、ハードな練習後や試合前は控えましょう。

夜(失われたものの補給)

試合で1日動き回ったあとは、多くの栄養が使われてしまった状態です。
しっかりとエネルギー補給をすることで次へ繋がる体づくりをしましょう!

  • アミノ酸やたんぱく質の摂取
  • クエン酸の摂取
  • 抗酸化物質の摂取
  • 鉄分の摂取
  • 疲れていても食べられるような調理の工夫(煮込みうどん、あんかけ、スープなど)

☆ワンポイント講座

試合が終わってからも勝負は続いています!
試合で疲れきってしまい、夜ご飯を食べる体力もない・・・
そんな時でもきちんと食べることはアスリートにとって必須です。

このタイミングできちんと栄養を補給しなければ、使った筋肉やその他の組織の回復が十分に行えない状態となります。
食欲がないときは、煮込みうどんやあんかけ、具沢山のスープなどのメニューにすると、サラサラと食べやすくなります
使ったエネルギーはきちんと補給することが次の試合でさらに強くなる秘訣です。